泡盛の古酒(くーす)ってなに?泡盛との違いやおすすめの飲み方について解説
こんにちは! 沖縄なうです。
「泡盛について調べていたら古酒(くーす)という存在を知ったけど、泡盛と古酒(くーす)ってなにが違うんだろう?」
このようなお悩みを抱えていないでしょうか?
そこで本記事では、
- 古酒(くーす)とはどのようなお酒なのか
- 古酒(くーす)の味や香り、度数の特徴
- 古酒(くーす)のおすすめの飲み方
- 古酒(くーす)のおすすめも銘柄
- 自宅でもできる古酒(くーす)の作り方
という内容について解説します。古酒(くーす)に興味のある方はぜひ参考にしてください!
古酒(くーす)とはなにか?
まず、古酒(くーす)とはどのようなお酒なのか? について解説していきます。
古酒(くーす)とは、泡盛の中の種類の1つなのですが、泡盛とはまったく違った特徴を持っています。
【古酒(くーす)の定義】どうやったら古酒(くーす)になるのか
古酒(くーす)は、泡盛の中でも満3年以上酒蔵で熟成させた、糖類添加酒を除く清酒と定義されています。
泡盛は、酒税法上の分類として焼酎とされていますが、実際のところ古酒は清酒のため日本酒と定義されています。また、日本酒の中でも「純米酒」や「大吟醸」といった種類の違いはありますが、古酒(くーす)はあくまで長期熟成された日本酒のことのため、日本酒の中では明確な区分分けはされていません。
古酒(くーす)には100年を超えるものもある?
泡盛は現在600年を超える歴史を誇ると言われています。琉球王朝の時代では、名家の家宝として100年を超える泡盛が用意されていたと伝えられており、これだけのお酒を用意できるのは、世界を見渡しても数えるほどしかありません。
というのも、100年を超えるお酒というのは一代で作りきれるものではないため、何世代にも渡って作り続ける必要があります。100年ただ寝かせるだけだと、古酒は(くーす)次第に水やお酢となり、最終的にお酒ではなくなります。
そして現代でも、年代物の古酒(くーす)にそれより少し若い古酒(くーす)を注ぎ足すことによって、劣化させないように成熟させていく仕次ぎという方法を利用することで100年をこえる古酒(くーす)を作ることは可能だと言われています。
ただ、沖縄に実在していた100年、200年を超える古酒(くーす)は、第二次世界大戦の影響によりそのほとんどが失われてしまったそうです。そして、現在沖縄で公表されている中で、最も古いと思われる古酒(くーす)は、識名酒造にある約150年物の古酒(くーす)だと言われています。
古酒(くーす)の味や香り、度数の特徴
古酒(くーす)と泡盛を比べると、味や香りに明確な違いがあります。
泡盛は「甘い香り」「強く濃厚な味」というのが特徴ですが、古酒(くーす)は「コーヒーやスパイスのような風味の豊潤な香り」「程よい酸味と甘みを兼ね備えたキャラメルのような味」が特徴となっています。
古酒(くーす)も泡盛も両方ともに魅力的な香りや味を持っているため、一概にどちらの方がおいしいお酒なのかを決めることはできませんが、お酒があまり強くない方は泡盛を、お酒が好きでなおかつ強い方は古酒(くーす)を好まれることが多い印象です。
泡盛のアルコール度数が30度前後であることに対して、古酒は45度を超えるものもあるためです。
泡盛についての詳細をもっと知りたい方は、こちらの記事をチェック!
古酒(くーす)のおすすめの飲み方
ここでは、古酒(くーす)のおすすめの飲み方を紹介します。
ストレート
10年〜20年、もしくはそれ以上熟成させた古酒(くーす)はストレートがおすすめです。
時折チェイサーを混ぜながら、ちびちびと嗜むように飲んでみてください。古酒(くーす)は時間をかければかけるほど深い甘みとコクが増していき、豊潤な香りを楽しめるようになります。
ロック
10年前後の古酒(くーす)であれば、ロックで飲むのもおすすめです。
小さな氷を用意するよりは、1つの大きめな氷を用意して、氷が溶けていく中での味の変化を楽しんでください! また、ロックはお酒があまり強くなくても、ストレートに比べて飲みやすい特徴があります。
古酒(くーす)でしたら上記2つの飲み方がおすすめです。基本的にはブランデーやウイスキーのような感覚で、熟成された豊潤な味や香りをできるだけそのまま楽しめる、ストレートやロックな飲み方をおすすめしています。また、普通の泡盛なら「ソーダ割り」や「ジュース割り」も楽しめるので、あまりお酒の得意でない方は泡盛から試してみるのも良いかもしれません。
古酒(くーす)のおすすめも銘柄
ここからは、よく飲まれていて人気の高い、代表的な古酒(くーす)を紹介していきます! どれもおすすめですので興味がある銘柄があれば是非試してみてください!
残波 プレミアム
残波のプレミアムは8年連続で最高金賞を受賞したしています。5年間の熟成で、アルコール度数は30度と、古酒の中でも低めに作られているのが特徴です。
- 特徴:甘い香りが強く濃厚
- アルコール度数:30度
- 生産地:沖縄本島
- 内容量:1,800ml
- おすすめの飲み方:ロック・ストレート
青龍
青龍は日本だけではなく、海外でも人気のある古酒です。100年以上に渡って愛され続けており、古酒ならではの深い甘味が特徴になっています。古酒好きでまだ飲んだことがない人は、ぜひ一度青龍のおいしさを味わってみてください。
- 特徴:甘味が強く濃厚
- アルコール度数:30度
- 生産地:沖縄本島
- 内容量:1,800ml
- おすすめの飲み方:ロック
菊之露 VIP
菊之露VIPゴールドは、古酒の中でも「リッチ」な部類に入ります。貯蔵年数は「8年」で、味わい深く、古酒の良さを存分に熟成させたといった感じです。青龍と合わせて、古酒好きにおすすめできる古酒です。
- 特徴:深く濃厚な味わい
- アルコール度数:30度
- 生産地:沖縄本島
- 内容量:720ml
- おすすめの飲み方:ロック・お湯割り
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古酒(くーす)は自宅でも作ることができるの?
実は、古酒(くーす)は驚くほどに簡単に自分で作ることができるため、作り方について解説します。
1. 自分の好みの泡盛か古酒(くーす)、寝かせる甕(かめ)を準備
まずは親酒の選定と寝かすようの甕(かめ)の準備をします。
親酒の銘柄は個人の好みでOKですが、常圧蒸留を行った43度の泡盛がおすすめです。また、泡盛ではなくある程度寝かせた古酒(くーす)を使えば仕上がりが早くなります。
甕(かめ)に泡盛か古酒(くーす)を入れ、7年間寝かす
古酒(くーす)を作るには仕次ぎという作業が必要となりますが、一般的に7年目から作業するのが良いと言われています。そのため、7年が経過するまでは待つ必要があります。
また、親酒に古酒(くーす)を利用した場合、仕次ぎまでの期間を短縮することができます。例えば3年物の古酒(くーす)を親酒に利用した場合は、7年までは残りの4年待てば良いという計算になります。
仕次ぎ
7年が経過したら、年に1割程度の量を目安に仕次ぎをしましょう。仕次ぎとは、7年寝かせた親酒に、新しい泡盛か古酒(くーす)を継ぎ足していく作業です。
新しく継ぎ足す泡盛か古酒(くーす)は、43度以上などのアルコール度数が高いお酒を選ぶことをおすすめします。古酒(くーす)は長期間保管することでアルコール度数が落ちていく傾向があるためです。
【まとめ】自宅でのオリジナル古酒(くーす)の作り方
こうやって、オリジナルの年数、ブレンドの古酒(くーす)を作ることができます。7年とは長い道のりですが、自分で作った古酒(くーす)は格別な味であること間違いありませんね!
また、自宅で古酒(くーす)を作るときは以下の2つの注意点に気をつけてくださいね。
- 気温・湿度の変化が少ない場所で寝かせること
- 直射日光は当たらない場所に寝かせる
古酒(くーす)で泡盛の魅力に触れよう!
古酒(くーす)と泡盛の違いについて解説してきました。
古酒(くーす)を飲んだことがない方だとすごい強いお酒で、すぐに酔ってしまいそうというイメージがあるかもしれません。しかし、古酒(くーす)の中にはアルコール度数が低いものもありますし、お酒があまり得意てない方であれば、薄く水割りで飲んでみてもおいしいと感じるはずです。
古酒(くーす)はたくさんの種類がありますので、まずは本記事で紹介した3つの古酒を試してみてください。おいしいと感じたら、その他の古酒も試してみるのがおすすめです!
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