沖縄で不動産投資を始めたい!地域の特徴と成功ノウハウを解説

こんにちは! 沖縄なうです。

沖縄県でゆとりある生活を実現するため、「不動産投資を始めたい」と考える人もいることでしょう。沖縄県に移住するための手段として現地の不動産を購入し、アパートやマンション経営に乗り出す人も存在します。

しかし、沖縄県の地域の特徴を知らずに見切り発車することは避けてください。沖縄県の不動産投資にはメリット、デメリットの両方が存在し、正しい知識を元に、投資判断を進めることが大切です。

この記事では、沖縄県で不動産投資を始める人に役立つ基礎知識をご紹介します。「沖縄県で不動産投資を始めよう」と考える人は、ぜひ参考にしてください。



沖縄県で不動産投資を始めるメリットは?

まず、沖縄県で不動産投資を始めることのメリットを解説します。以下のようなメリットを「大きな魅力」と感じる人は、沖縄県での不動産投資に適した人です。

人口増加が顕著である

沖縄県は、日本で唯一人口の自然増加(出生者数から死亡者数を引いて計算する数字)が確認され、人口増加が顕著に見られる都道府県に該当します。

加えて、2020年9月における県外からの転入者は1,844人と、移住者の非常に多い地域です。移住者の増加は今後も継続する見込みで、賃貸物件に対する高い需要が見込まれます。

「持ち家派」の人が少ない

次に、沖縄県は持ち家比率が低く、マンションやアパートに対する需要の高い都道府県であることです。

ワンルームマンションやアパートはもちろんのこと、ファミリータイプのマンションや借家にも、一定の需要が見込まれます。持ち家比率と年収は、正比例の関係であることが一般的です。沖縄県は平均年収の低い都道府県であるため、持ち家比率も低いといえます。

沖縄県の最低賃金は上昇傾向にあるとはいえ、平均年収が即座に上がる状況は不自然なこと。同様に、「持ち家派」の人が急増する状況も不自然で、賃貸物件に対する一定の需要は今後も継続するものと想定されます。

不動産投資の種類が非常に豊富

沖縄県で不動産投資を始める際の選択肢は、賃貸経営のみではありません。他の都道府県と比較して豊富な選択肢が存在し、投資目的に応じた柔軟な選択が可能です。

沖縄県の不動産投資の主な種類
  • リゾートマンション
  • コンドミニアム
  • 軍用地
  • 民泊運営
  • 駐車場経営
  • トランクルーム経営

軍用地とは、自衛隊基地や米軍基地の土地を購入し、国からの借地料を受け取る投資法です。貸し手が国であることから未払いリスクが非常に低く、安定的な運用が期待されます。

トランクルーム経営とは、自宅に収納しきれない荷物の置き場所として一定のスペースを提供し、利用料金を受け取る投資法です。沖縄県は湿気が多く、「衣服やカバンをカビから守りたい」といった人をターゲットに、トランクルーム経営を行う方法が検討されます。

観光需要も見込まれる

沖縄県は、国内きっての観光都市です。リゾートマンションやコンドミニアム、民泊に対しても、高い需要が見込まれます。2020年11月現在、新型コロナ感染症の影響で需要の低下が見られるとはいえ、観光客がゼロになる可能性は極めて低いと判断できます。以前の沖縄県のように海外からも集客の見込まれる状況に到れば、大きな利益を見込むことも可能です。



沖縄県で不動産投資を始めるデメリットは?

沖縄県の不動産投資には、いくつかのデメリットも存在します。以下のデメリットを頭に入れて、不動産投資を始めるかどうかを判断しましょう。

高い利回りは期待しにくい

まず、期待利回りが低いことです。沖縄県以外の地方都市では、満室時利回り10%を超える一棟マンション・アパートが見つかることも多くあります。沖縄県の場合は表面利回り6%以下の物件が多く、効率的な運用を行うことは困難です。

他の都道府県の不動産投資では「利回りの低い物件ほど、リスクが低い」という考え方も存在しますが、沖縄県では通用しません。沖縄県は総じて賃貸物件の期待利回りが低いことから、「利回りが低いということは、駅からのアクセスがよい」「築年数が新しい」といった判断ができないためです。利回り重視の不動産投資を検討する人は、沖縄県以外の都道府県で始めることをおすすめします。

銀行の融資が受けにくい

期待利回りがあまりにも低い物件は銀行の融資を受けにくく、自己資金の捻出が必要です。那覇市内の人気の高いエリアに物件を購入する場合の費用は、都心部とそれほど大きく変わりません。2,000万円や3,000万円を一括で支払うことのできる人は、限られた層の人たちのみ。「自己資金の準備は難しいが、どうしても不動産投資に挑戦したい」といった人は、融資を受けられる物件を根気強く探すもしくは多数の銀行に掛け合うといった、多くの労力を要します。

土地の価格が高騰中

沖縄県の土地の価格は2013年以降7年連続で上昇を見せ、2013年には1平方メートルあたり7万2,380円であった地価平均が11万1,522円まで高騰しました(※)。2017年から2020年までの4年間、沖縄県の土地の価格の伸び率は全国トップを誇ります。
(※参照URL:土地代データ

土地の価格がここまで高騰したタイミングで一棟アパートやマンションを購入することは、将来的な売却損失を招く原因となりかねません。土地の価格が上昇し続けることはなく、いつかは下落に転じます。沖縄県の土地の価格の高騰に危機感を持つ専門家も存在する中で不動産投資を行うことがよい選択であるのかをよく考え、後悔しない判断を出してください。

家賃相場が他の都道府県よりも低い

最後に、沖縄県は家賃相場が総じて低い都道府県であることです。大手物件情報サイトによると、沖縄本島の主要都市におけるワンルームの家賃相場はいずれも5万円に届きません。名護市に到っては、3万円を切る水準です。

家賃相場
那覇市 4.3万円
浦添市 4.0万円
宜野湾市 3.9万円
名護市 2.7万円
糸満市 3.5万円
沖縄市 3.6万円

参照URL:SUUMO(スーモ)「沖縄県の家賃相場情報」

周辺物件の家賃相場以上の値段を設定することは、空室率を高めてしまう原因です。土地を購入して賃貸物件を建設する際には、「新築とはいえ過度に高い家賃は設定しにくい」ということを理解し、適切なシミュレーションに努めましょう。



沖縄県で不動産投資を始める際のおすすめエリア

不動産投資に伴う空室リスクをなるべく軽減するためには、高い賃貸需要の見込まれるエリアを選択する方法がおすすめです。以下では、沖縄県で不動産投資を始める人へのおすすめエリア3個をご紹介します。

那覇市

那覇市は人口約32万人を誇り、高い賃貸需要の見込まれるエリアです。沖縄県の中心都市であるため移住者が生活しやすく、通勤の利便性も高いエリアに該当します。那覇市内でもとくに高い需要の見込まれるエリアは、以下3個です。

  • 新都心周辺
  • 国際通り周辺
  • 小禄周辺

ただし、新都心周辺や国際通り周辺はとくに土地やマンション、アパートの価格が高く、まとまった投資資金を要します。沖縄県は全体的に空室リスクの低い都道府県であるため、あえて新都心周辺・国際通り周辺を選択する必要があるかは、検討を要するところです。小禄周辺には自衛隊関係の人が多く居住し、那覇空港へのアクセスも良好であるため、安定的な賃貸需要が見込まれます。

浦添市

浦添市は、那覇市に隣接する市区町村に該当し、約11.5万人の人口を誇ります。那覇市内ほど土地の価格の高騰は見られず、投資資金を抑えることが可能です。

2019年に浦添市までモノレールが延伸されたことを受け、賃貸需要の高まりが期待されます。交通渋滞が頻繁に発生する沖縄県において、モノレールで通勤できる立地は、大きな強みといえるためです。また、浦添市には、大規模な公園や教育機関が存在します。子育て世帯の需要を見越し、ファミリータイプのマンション・アパートで不動産投資を始めることも一案です。

南風原町(はえばるちょう)

南風原町は、那覇市に隣接する市区町村であること・沖縄自動車道へのアクセスがよいことなどを理由に、地元の人から人気の高いエリアです。大型スーパーやファーストフード店、飲食店といった施設も比較的多く、単身者・子育て世帯と幅広い層の賃貸需要が見込まれます。

また、南風原町には平和学習に貢献するスポットが多く、修学旅行の受け入れを積極的に行う市区町村の1つです。高速道路を使用すれば北部観光に出掛けることもできるため、観光客をターゲットとした民泊運営を始めることもよいでしょう。



沖縄県の不動産投資に失敗しないためのコツ

最後に、沖縄県の不動産投資で大きな失敗を避けるためのコツを解説します。不動産投資を始める際の「転ばぬ先の杖」として活用し、大きな損失を回避しましょう。

新築物件を極力避ける

まず、新築物件を避け、予算の範囲で購入できる中古物件を探すことです。前述のように沖縄県は土地の価格の高騰が続き、割高の新築物件が散見されます。少しでも高い利回りを実現するコツは、お値打ち価格の物件を探すことです。中古物件に絞って情報収集を進めた方がお値打ち価格の物件を探しやすく、不動産投資の成功に貢献します。

ただし、極端に期待利回りの高い物件は、いわゆる「訳あり」である可能性が否めません。たとえば、「長期の入居者の退去が決まった」「エレベーターなどランニングコストのかさむ設備がある」といった事情です。物件の瑕疵を隠すことは法律違反にあたりますが、「瑕疵にあたらないが、購入する人にとっては不都合な真実」を隠すことに法的な問題は伴いません。

いくら期待利回りの高いアパートやマンションであっても、キャッシュフローが回らなければ、継続的な赤字が発生します。中古かつ安定的なキャッシュフローの期待される物件を選択することが不動産投資の成功を勝ち取るための秘訣です。

狭すぎるワンルームは購入しない

沖縄県民をターゲットに含める場合は、狭すぎるマンション・アパートの購入を避けましょう。沖縄県民には狭すぎるマンション、アパートを嫌煙する傾向が存在します。最低でも8畳以上の物件の方が高い需要が見込まれ、空室リスクの軽減が可能です。
沖縄県への移住者を主なターゲットに設定し、不動産投資を始める場合は、狭い物件でも入居者が決まるケースはあります。沖縄県民・移住者のいずれをターゲットに不動産投資を始めるかをよく考え、物件選びを進めてください。

定期的に沖縄へ足を運ぶ

他の都道府県から沖縄の物件を購入・不動産投資を始める人の中には、「物件管理は専門業者に任せたため、自分自身は沖縄に来る必要がない」と考える人も存在します。しかし、物件管理を管理会社に丸投げし、状況の確認を怠る大変危険な行為です。沖縄特有の事情として、台風や黄砂、潮風の影響を受け、物件の劣化が想定以上のスピードで進む可能性が否めません。管理会社に丸投げで不動産投資を進めると、物件の劣化を見落とし、大規模な工事を要する状況に到るリスクが存在します。
沖縄県で不動産投資を始めるからには「数ヶ月に1回は沖縄へ足を運ぶ」といった心構えを持つことが大切です。沖縄に来たときは物件の管理状況を自分の目で確認し、アパートやマンションの価値の下落を防ぎましょう。

信頼できる不動産会社に相談する

沖縄県の不動産投資で成功するためには、信頼できるパートナー探しが不可欠です。沖縄に限ったことではありませんが、入居者の質が悪い・家賃の滞納が多いといった問題を抱える物件が売りに出されるケースも多いもの。物件の抱える問題をきちんと説明してくれて、親身なアドバイスをくれる不動産会社は信頼できます。

また、沖縄県の不動産会社の中には土地勘・人脈のない人をねらって、条件の悪い物件を紹介したり、相場価格以上の値段を提示したり。「ないちゃー(沖縄県外の人を指す言葉)は信頼できない」と考える不動産会社とおつきあいしてしまうと、不動産投資の失敗リスクが高まります。対処法としては、不動産投資に詳しい地元の人に話しを聞き、信頼できる不動産会社の紹介を受けることです。県外出身の不動産投資経験者で、沖縄県特有の事情に詳しい人のアドバイスを受ける方法もよいでしょう。

将来的なリスクを計算に含める

最後に、ローン金利の上昇・修繕費の発生といった将来的なリスクを考慮し、投資判断を行うことです。銀行融資を受けて不動産投資を始める場合、10年や20年といった長期スパンで返済計画をたてるケースも目立ちます。ローン金利の上昇リスクを考慮してシミュレーションを行わないと、賃貸経営が立ち行かなくなる状況となりかねません。

沖縄県は紫外線が強いこと・台風が頻繁に発生することなどを理由に、修繕費のかさみやすい都道府県に該当します。高温多湿の環境からカビやコケが発生しやすく、定期的なメンテナンスが不可欠です。余裕を持った金額の修繕費を用意し、将来的なリスクに備えることが失敗しない不動産投資のコツといえます。

まとめ

この記事では、沖縄県で不動産投資を始める際の基礎知識を解説しました。沖縄県で不動産投資を始める際には、メリット・デメリットの両方に目を向けて、投資な判断に努めることが大切です。アパートやマンション投資の期待利回りの低さに不満を感じる場合には、軍用地や民泊運営といった他の種類の不動産投資も検討しましょう。

なお、沖縄県の不動産市場の動向は刻一刻と変化します。不動産投資を始めるタイミングにおける市場動向を詳細に調査し、投資判断に役立てましょう。





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