障がいがあっても働けるフォトスタジオ「STUDIO LIFEWORK」ってどんな場所?

沖縄なうをご覧のアナタ、こんにちは!

県内でタレント・ライターとして活動しています、安里ミムです。

2016年には自身のLGBTをカミングアウトし、現在はパートナーと一緒にラジオ、Youtube、講演会など幅広く活動させて頂いています。

2人での活動の中ではカップルモデルとして撮影現場に立たせていただく機会が増えてきたのですが、本日のスタジオは他と違う新しい取り組みをしている場所なので、ご紹介しながら撮影風景を記録していきたいと思います!

それでは張り切って行きましょう!

デイサービス「STUDIO LIFEWORK」

本日私たちがモデルを担当させて頂くのは、コザ中央パーカーベニュー通りにある「STUDIO LIFEWORK」さん。

施設内にはフォトスタジオがあり、デイサービス利用者さんとスタッフさんがチーム一体で仕事を行い、写真や映像作品を仕上げています。

入り口前には利用者さんのミニショップがお出迎え。

ここのアクセサリーがめちゃめちゃ可愛いのでちょこっとご紹介。

流行りのゆめかわアクセサリーや、ほっこりするポストカードが魅力!前を通る度に買っちゃう。


(こちらがハンドメイド作者の菜々美氏!大ファンです!)

ついつい入り口ショップに寄り道してしまうので、スタジオライフワークさんへ行く際は早めに到着する事をおすすめします。

1階には作業場・学びのスペースがあります。撮影で使用する小物などもこちらで利用者さんの手によって制作されています。

右手にある階段から2階の撮影スタジオへ!

STUDIO LIFEWORKの撮影スタジオをご紹介

2階に上がりドアを開けるとオシャレなマンションの部屋のような光景。

お金持ちの友人宅に来た気分。清潔感に溢れてるのにどこかホッとするような落ち着く空間。

奥へ進むと撮影スペース、代表の町田さんが迎えてくれました。

他のお部屋には作業スペースがあったり、機材が沢山あったり、

おしゃれなキッチンも完備。お料理の撮影の際も安心です。(生ハムがある・・・)

撮影の様子はこんな感じ

洗面台をお借りしてお化粧直し。

今回の撮影ではビジュアルコーディネートに沖縄県北谷店にある「消えるタトゥー専門店ボディーアートスタジオmim drawing」さんにも入って頂きました!

撮影がスタート!

スタジオライフワーク町田守邦代表。

介護福祉士、サービス管理責任者、相談員、カメラマンなどさまざまな顔を持つ町田さん。

・働きたくても障がいを理由に働ける場所がない
・自分の稼いだお金で親にプレゼントを贈りたい
・障がいがあるから、夢をあきらめる

そんな利用者さんの声が「STUDIO LIFEWORK」立ち上げのきっかけだったそう。

福祉業界で20年以上働いてきた町田さんがカメラをスタートしたのは、重度の障がいがあっても働ける場所づくりをはじめた頃から。

自分がゼロからはじめたカメラの仕事を通し、利用者さんへゼロからでも出来る事を伝えています。

本日アシスタントを担当しているのはHiroCこと久貝宙史さん。

広報部長、介護福祉士、管理補佐、そしてカメラマンとしても現場に入り勉強中との事。

スタジオライフワークのチームメンバーはとにかくバイタリティあふれる人材揃い!

撮影中は「今日の晩ごはんは何食べたい?」「どんな料理を作る?」など気さくに声をかけてくれて緊張をほぐしてくれます。

(この日はなぜか食べ物の質問が多かった。お腹が空いていたのかな?笑)

撮った写真はPCに移動してチェック。

この日は時間が遅くお会いする事ができませんでしたが、撮影した写真の編集も利用者さんと一緒にチームで取り組みます。

完成作品

「重度の障がいが原因で働けない方々へ、夢が広がるきっかけになる場所を作りたかった」

後日、町田代表にお話を聞かせて頂きました。

「STUDIO LIFEWORKは障がい者のデイサービスです。ただ私たちの事業所はその中でお仕事を作って、利用者、スタッフのお給料をしっかり作り上げていく事に力を入れています。僕はもともとデイサービスのスタッフだったのですが、重度の障がいを理由に働きたくても働けない子達へ、一般の企業と同じレベルで何かお仕事を作る事ってできないのかな? と思ったのがスタジオライフワークが始まるきっかけになりました。」

「利用者の子達からの声で¨母親にプレゼントがしたいから私ができるお仕事ないですか?¨とか¨贈り物をしたいんだけど働くすべがない¨という声を聞いて。デイサービスってそんな事しなくてもいい場所なんだけど、重度の方でもできるっていうのを模索しなければと思って。そこですごく悩みました。

「でも、考えればどんな仕事でも役割分担があって、例えば映画やドラマでも脚本、プロデューサー、役者、カメラマンとかそれぞれに役割があるって見ると、なんでもないなって思い始めました。

手足が動かない身体的な障がいがある場合は一緒に考えればいい。仕事の手順を学んで誰かに伝えて一緒にやればいい。

そんな場所を作らなければならないと思って、当時働いていた所を辞めて会社設立に向けて動きましたが自己資金が足りなくて、仕事を4つ、5つ掛け持ちしてとにかくお金をためてやっと会社を立てたのが2021年の6月ですね。」

「STUDIO LIFEWORKの利用者さんはまず事業所に到着したら血圧や体温をチェックして、健康状態の観察から入ってそこからお仕事がスタートします。事前にスタッフに指示をして、各自出来る事を振り分けて動きます。今はマタニティフォトの撮影が入っているのでそれに向けた準備をしている所ですね。

もちろん、ゆっくりしたい利用者さんもいるのでそこは個人に合わせたアプローチをして、働くのも働かないのも自分で選択してもらえたらと思っています。」

「STUDIO LIFEWORK」の夢、目標

「やらなければならない事は経済的に強くなること。次の事業展開に行く為にも、利用者や職員のお給料の為にもですね。その目標の先の夢はみんなと一緒に「世界中の福祉を見たい」と思っています。

利用者も含めて 世界中の福祉を見ながら みんなで未来を考える 勉強と遊びを同時にしたいというのが夢ですね。」

私は今まで、利用者さんが受け取れる工賃の安さがどのぐらいなのかとか、働き方の選択肢の少なさについて向き合って考えた事がありませんでした。

障がいや福祉、そして私がパートナーと活動してきたLGBTの事も、「区別」だけをするのではなく、まず知るという事がこの先の未来を良くするきっかけになるんだと感じました。

STUDIO LIFEWORKさん、ありがとうございました!

STUDIO LIFEWORK

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執筆:安里ミム
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